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 今年1月、栃木県内の宿泊施設で予約の無断キャンセルが相次いだ問題で、被害にあった8施設が予約した男性らに損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が17日、宇都宮地裁大田原支部(渡辺力裁判官)で開かれた。被害額は約280万円。原告側は「予約は契約という認識をお客さまも持ってほしい」と訴えている。(平賀拓史)

 被告は千葉県柏市のキャバクラ経営者の女性と男性従業員2人。訴状によると、女性は職場の正月慰安旅行の宿泊を予約するように従業員2人に指示。2人は昨年8月から11月にかけ、8施設に8~10人の宿泊を予約したが、予約日に姿を見せなかったという。

 この日の裁判には女性のみが出席。「責任を認める」とし、分割払いでの和解を求めた。今後協議する方針。出席しなかった従業員2人に対する判決は23日に言い渡される。

 「無断キャンセルはふだんからあり、裁判にはならない話。それでも今回の手口は非常に悪質だ。法廷で従業員からも事情が聴きたかった」。訴訟を起こした湯守田中屋(那須塩原市)の田中佑治専務は憤る。

 「会社の旅行で泊まりたい。10人お願いできないか」。田中屋に予約の電話があったのは昨年8月31日。「普通の口調。電話番号や住所も伝えてきた」と田中専務。旅館のパンフレットを送るように頼まれ発送した。露天風呂や茶室が部屋に設けられた1人1泊3万3千円の最高級の部屋を用意した。

 だが、予約日に10人は姿を見せなかった。田中専務が県内の同業者に事情を話したところ、同じ日に無断キャンセルが相次いでいたことが分かった。

 報道各社に公表し、無断キャンセルのニュースが全国で報じられた。1月23日にキャバクラ経営者の女性が田中屋を訪問。「従業員2人に予約を頼んだ。無断キャンセルをしてしまい申しわけありません」と謝罪した。女性も従業員2人とは連絡が取れなくなっていたという。

 田中屋を含めて被害にあった宿泊施設は弁護士を通じて2人にキャンセル料を請求したが、応答はなかった。「多数の旅館が被害にあい、損失額が大きい。今後のためにも、キャンセル料はしっかり取りますという姿勢を見せる必要がある」と訴訟に踏み切った。

 田中専務は「同じことを繰り返してほしくない。キャンセル料は払わなければいけないものという認識を、お客様にも持ってほしい」と訴えた。

No Show問題、事前決済で対応も

 予約をしたのに当日現れない業界用語の「No show(ノーショー)」問題は、インターネット予約の普及にともない、顕著化している。

 無断キャンセルが飲食業界に与…

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