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 安倍内閣から菅内閣へ。権力の移譲はいかにもあっさりと進んだように見える。「長いものには巻かれろ」。そんな気分が自民党にも世の中にも漂っているのだろうか。政治学者の姜尚中さん(70)は、高い支持率の裏にある安倍政権に対する国民の「ノスタルジー」の危うさを指摘する。

拡大する写真・図版姜尚中さん

 ――菅義偉・新首相をどう見ますか。

 「私は『こわもての竹下登』と見ています。目が笑っているかどうかはともかく、笑顔が多かった竹下元首相に比べて顔は怖そうですが、似ている点も多い。地方議員を経験した党人派で、どちらかというと地方の体力をつけようという志向が強い。2人とも官僚への抑えがきく。菅さんにインタビューして感じたのですが、基本的にはイデオロギーが強い人ではない点も共通します」

 ――確かに似ている気もします。

 「もちろん異なる点もあります。竹下さんは派閥の領袖(りょうしゅう)で、その力を背景に官僚を懐柔する形で上手に使った。一方、無派閥の菅さんはそんな『微温的』なことはできないから、内閣人事局を使って『剛腕』といわれるやり方で官僚を支配しています」

 ――菅さんが首相になるまで、波乱もなく淡々と続いたように見えます。

 「自民党総裁選は初めから菅さんに決まっていました。新内閣の顔ぶれも驚きがない。それなのに内閣発足直後の世論調査の支持率は、どのメディアでも高い。背景には、予定調和的なものを求める国民意識があると思います」

「長いものには巻かれろ」で誕生した政権

 ――予定調和…

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