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 関西電力が東日本大震災の後、電気料金を値上げした際に減額した役員報酬をひそかに補塡(ほてん)していた問題で、関電の株主は17日付で関電監査委員に対し、八嶋康博・元常務に約20億3900万円の損害賠償を求めて提訴するよう請求した。60日以内に提訴しない場合、株主代表訴訟を起こす方針。

 提訴請求書によると、当時秘書室担当常務だった八嶋氏は2016年、当時会長の森詳介氏と当時社長の八木誠氏とともに減額した役員報酬を退任後に補塡すると決めた、と主張。昨年10月までに退任役員18人に嘱託などを委嘱し、約2億6千万円を支払い、会社法の善管注意義務に違反していると訴えている。報酬補塡問題ではこのほか、関電が今年6月、森、八木両氏に損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしている。

 関電広報室は「提訴請求の内容を精査し、対応を検討したい」としている。(室矢英樹)