春菊も農家も、スマホ越しに会おう 旅行会社の生きる道

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鳴澤大
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 長野県佐久穂町の山あい。旬を迎えたプルーン畑では、「あうたび」と書かれたロゴ入りTシャツの男性2人が、撮影用のスマホを手に「あれ、電波が……」などと通信状況を確認している。そのスマホのカメラに農園主の男性がプルーンの実を向けながら説明し始めた。

 旅行会社、あうたび合同会社(東京)が催した「黒澤酒造の社長と巡る信州佐久穂オンラインツアー」の一幕だ。車で移動しながら旅先を生中継するのが特徴で、生産者が何人も登場する。Tシャツ姿のひとり、黒澤酒造社長の黒澤孝夫さん(45)は「ほんとは酒蔵の法被を着るつもりだったんだけど」と笑った。

 「あうたび」ツアーは元々、旅行者を連れて生産者に会いに行くスタイルだった。新型コロナウイルスの影響でそれが難しい現在は、オンラインツアーに形を変更。参加者には地元の生産者が手がけた産物のセットをあらかじめ送る。生産者に会えないのなら「産品を実際に飲んで食べながら生中継を見て、感じてもらおう」という狙いだ。

 新型コロナウイルスの影響で大きな打撃を受けた観光業界。制約の中、多様化するニーズに向き合う現場の取り組みを追った。

 今回、参加者に送ったのは黒澤酒造の日本酒や信州サーモン、野菜、ハーブなどのセット。中継は、あうたび代表で「添乗員」と称する唐沢雅広さん(47)と社員とのかけ合いで進行していった。

 生中継では、参加者もやり取…

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