旅のついでに故郷づくり 元官僚夫妻が師匠に学んだこと

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鳴澤大
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 福島県二本松市の中心部から東へ車でおよそ40分。里山が広がる二本松の旧東和(とうわ)町地区に、複数の農家が立ち上げた「ふくしま農家の夢ワイン」のワイナリーがある。観光を意識した小規模な施設だが、製造した赤ワインは、JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」に2017年の運行開始時から採用された。東日本大震災の翌年に設立して8年。醸造担当の山崎清史さん(38)は「採用が続くよう頑張りたい」と話す。

 この地区には旅行ベンチャー、あうたび合同会社(東京)ツアーの「目的地」の一つもある。企画名に「すごい生産者」とあるその人、関元弘さん(49)だ。

 関さんは14年前に妻奈央子さん(46)と東京から移住し、有機農業でインゲンやキュウリなどを栽培し、発泡酒も作っている。実は2人は同期入省した農林水産省の元キャリア官僚だ。安定した地位を捨てての決心に、関さんは「経済面で安定しても、働いていた人間が不安定だったから」と笑う。

 今は農業とともに、観光を意識した取り組みもする。農家ワイナリーは成果の一つだ。取り組む理由はどこにあるのか。

 関さんは農水省入省後の19…

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