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 特別天然記念物トキの保護に長く取り組んできた新潟・佐渡島の「聖地」で、紅色の翼が再び舞った。戦前から保護の取り組みを始めた父と、その遺志を継ぐ息子らがえさ場を守り続けた棚田の里。息子は父の遺影を掲げ、夢の実現を願った。

 トキの野生復帰事業を続ける環境省が18日に9羽を放ったのは、佐渡島の生椿(はえつばき)地区。標高約340メートルの山中にある。1羽ずつ入った箱を開ける島民らの中に、高野毅さん(76)がいた。父高治(たかじ)さんの遺影を掲げ、雨空に飛ぶ姿を見ながら心の中で叫んだ。「おやじ、見たか」

拡大する写真・図版トキを放った直後、父・高野高治さんのつくったビオトープに向けて遺影を掲げた高野毅さん=2020年9月18日午前10時20分、新潟県佐渡市、角野貴之撮影

 生椿地区は、島の玄関口にあたる両津港から南東に約8キロの小佐渡山地にある。文献などによると、約300年前の江戸時代に開墾され、10戸ほどの小さな集落だった。この地で1931(昭和6)年、すでに希少種だったトキを27羽確認したのが高治さんだった。

 高治さんは、34(昭和9)年…

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