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 町屋が並ぶ富山市八尾(やつお)町。そのうち一つは、来春オープン予定の一棟貸しの宿泊施設で現在改装中だ。旅行先で働きながら休暇をとるワーケーションや、企業の福利厚生の利用でもいい。経営するオズリンクス代表の原井紗友里さん(32)は「観光という枠を離れ、いかに町の滞在者数を増やすかという目線で計画しました」。利用は定員8人で1週間を1口とし、年間で約50口販売したいという。

拡大する写真・図版オズリンクス代表の原井さんが女将も務めている。1日1組が宿泊する小規模旅館だがインバウンドのリピーターもいる=富山市八尾町上新町の蔵を改造して開業した旅の宿「越中八尾ベース OYATSU」。

 歌われよ~わしゃ囃(はや)す~――。三味線や胡弓(こきゅう)の音色にあわせて八尾地区の各町ごとに男女が踊る祭り「おわら風の盆」は、今年はコロナ禍で中止となったが、例年は9月1日から3日間、約20万人の観光客が訪れる。おわら1980年代に石川さゆりの「風の盆恋歌」やドラマのヒットで人気に火が付いた。

 だが、1年のうち、祭りの期間以外の362日間の「おわらの町」を観光客は知らない。市中心部の出身でUターンした原井さんも知らなかった。「衝撃でした。7月には私以外だれもいない。でも、通りでは稽古する三味線の音色が聴こえ、玄関先には花があり、水路の音もする。実は、町の人が粋な暮らしをしている。もったいない。ここの362日間が価値だなと気づいたんです」

 原井さんは東京の大学を卒業後…

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