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 いまの川崎は、選手が試合に出場することが難しい。元日本代表で横浜マでは主将を務めた斎藤の言葉が重い。「Jリーグ全体で見ても、全ポジションで競争があるのはあんまりないことなんじゃないかな」

 前節までで、ピッチに立った選手は22人。フル出場はGKだけだ。分厚い選手層を誇るチームでは、名前や実績だけで起用されない。元日本代表の中村や小林も、例外ではない。

 昨年日本代表でデビューし、東京五輪代表を狙える田中はレギュラーだったが、8月末からの3試合は控えに回った。前節で先発復帰し、2ゴールを挙げた21歳は試合後に真顔で話した。「最後のチャンスだと思っていた」。鬼木監督は「(先発を外していた理由は)プレーが悪かったわけではないが、少し安全だった」。積極性が、わずかにかけただけでもユニホームに袖を通すことはない。

 試合のメンバーから外れた選手は試合日も練習場でトレーニングを積む。8月に今季14試合目で初先発した30歳の斎藤は「紅白戦にも出られないで、外で体育座りで見ている時間もあった。きつかった」。息をつくスキさえない激しいメンバー争いが、首位を独走する川崎を下支えしている。