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 作曲家ヨハン・シュトラウスらのワルツで知られ、多くの舞踏会が開かれるウィーンで、最も格式が高いとされる「オペラ座舞踏会」が新型コロナウイルスのため、中止されることが23日、決まった。ほかにも多くの舞踏会が中止に追い込まれるとみられる。

 来年2月11日に開催が予定されていた舞踏会の会場となるウィーン国立歌劇場とオーストリア政府が23日、発表した。オーストリア通信によると、クルツ首相は「コロナの現状に基づけば、舞踏会を通常通りのやり方で開催するのは無責任だろう」と話した。

 ナポレオン戦争後の戦後処理を話し合うウィーン会議が「会議は踊る、されど進まず」と言われたように、人々が踊り明かす舞踏会はウィーンの風物詩の一つ。毎年1、2月に多くの舞踏会が開かれるなか、オペラ座舞踏会は大統領ら有名人が参加し、テレビ中継もされる一大行事だ。

 オーストリアでは8月下旬ごろからコロナの新規感染者数が再び増え始め、3月ごろの水準に戻っている。マスクの着用義務や屋内での行事の参加人数の規制も拡大している。

 オーストリア通信によると、舞踏会団体の関係者は「他人と距離を取るのは、舞踏会の基本思想に反する」と話した。オペラ座舞踏会のほかにも、医者舞踏会や法律家舞踏会などがすでに中止を決めている。(ウィーン=松井健)