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 新型コロナウイルスが女性の雇用や生活に与えた影響について、政府が内閣府に研究会を設置して、分析を進めることがわかった。国連のグテーレス事務総長が「女性と女児をコロナ対応の取り組みの中心に」と各国政府に呼びかけるなど、新型コロナが女性により大きな打撃を与えていることは国際的にも問題になっており、ジェンダー差に着目した分析をして必要な政策対応につなげる。

 内閣府の男女共同参画局に設置されるのは、「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」。白波瀬佐和子・東京大学教授(社会学)が座長を務め、雇用分野に詳しい山田久・日本総研主席研究員や、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーでもある武藤香織・東京大学医科学研究所公共政策研究分野教授ら有識者10人で構成する。30日に第1回会合を開く予定。

 コロナ危機が女性に与えた影響は、統計にも表れつつある。7月は非正規の働き手が前年同月より131万人減ったが、6割超が女性だった。打撃が大きい飲食・宿泊業は、働き手の5割以上を女性の非正規が占めていることが背景にある。支援団体の調査では、シングルマザーの7割以上が雇用形態の変更や収入減に見舞われ、5~6月に配偶者暴力相談支援センターなどに寄せられたDV相談は前年の1・6倍に上った。8月の自殺者数でも、前年同月からの増加幅は女性の方が大きかった。

 研究会は、こうした雇用や生活にかかわる様々なデータや政策の影響などをジェンダー差に着目して分析し、課題を抽出した上で、今後の政府の新型コロナ対策や策定中の男女共同参画の基本計画などに反映させる。(岡林佐和)