[PR]

 米カリフォルニア州のニューサム知事は23日、2035年までに州内で販売される全ての新車の乗用車と小型トラックについて、排ガスを出さない「ゼロエミッション車」にするよう命じる知事令に署名した。15年後に同州内でガソリン車の新車販売を禁じるもので、全米の州で初めての取り組みだ。日本メーカーにも大きな影響が出そうだ。

 「今後15年で、我々はカリフォルニア州から、内燃機関エンジン車(ガソリン車)の販売をなくす」

 ニューサム知事は23日の会見で、こう述べた。乗用車を中心とする輸送機器は同州の温暖化ガス排出の5割を占めるとし、排ガスゼロ車の導入を訴えた。知事は同州が現在、記録的な山火事など「同時多発的な危機」に直面しているとして、気候変動対策を加速させる必要性を強調した。

 知事令では35年までに、新車販売される全乗用車と、SUVなどの小型トラックについて、排ガスを出さない電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)とすることを義務づける。35年以降も、すでに購入しているガソリン車を持ち続けたり、中古車市場で売買したりすることは認められる。また、45年までに大型トラックについても可能な限り「排出ゼロ」車とするよう求める。

 同州は人口約4千万人と全米最大で、同州の新車販売業者の団体によると、19年の新車登録台数は209万台。同州の新車市場は全米全体の1割強を占める。同州では日本メーカーのシェアが最も多く、46%に上る。現在販売されている車の大半はガソリン車で、日本メーカーへの影響は大きい。

 米メディアによるとガソリン車から排ガスゼロ車への切り替えは、英国やノルウェーなど15カ国が打ち出しているが、全米では同州が初めてとなる。ただ、同州が自動車の環境規制を独自に設けていることを巡っては、こうした州権限を廃止しようとするトランプ政権と係争になっている。今回の知事令に対して、環境規制に消極的なトランプ政権が反発する可能性がある。(サンフランシスコ=尾形聡彦)