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 JR九州は24日、2021年3月期に、最終的なもうけを示す純損益が284億円の赤字(前年は314億円の黒字)になるとの見通しを発表した。通期での純損益の赤字は16年の上場後初めて。新型コロナウイルスの影響が長期化するとみて、来春には終電の繰り上げなど、福岡都市圏での減便も検討している。

 売上高は前年比32・6%減の2917億円、本業のもうけを示す営業損益は323億円の赤字となる見通し。鉄道の取り扱い収入は前年の4割程度までしか回復しておらず、通期では運輸サービス事業が44・0%の減収、ホテル事業も60・3%の減収を見込む。

 青柳俊彦社長はこの日の会見で、「聖域なきコスト削減に取り組む」と説明。安全性に問題がない範囲で車両の更新を見合わせたり、不動産投資の計画を中止したりして、設備投資は前年から25・7%減らす。それでも18年ぶりの営業赤字に転落する。

 コロナ禍に加えて、7月豪雨の影響も深刻だ。被害は17路線の730カ所に上り、同社にとって「過去最大規模の災害」(青柳社長)となった。単体の業績予想で、豪雨による久大線などの復旧費用として33億円の特別損失を見込むが、復旧方針が決まっていない肥薩線の一部区間の復旧費用は盛り込んでいない。

 今後のダイヤ改定については検討中だとし、青柳社長は「生活様式が変わる中で需要に合わせた運行を考えたい」と述べた。(女屋泰之)