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 福島県いわき市で昨年10月、台風で被災した女性(当時77)がヘリコプターで救助される際に約40メートルの高さから落ちて死亡した事故で、東京消防庁は25日、原因の調査結果と再発防止策をまとめ、発表した。

 同庁によると、事故の原因は、女性を支える安全ベルトのフックをヘリのワイヤにつけ忘れたことだった。地上に2人の隊員が降りて装着と安全確認を分担する決まりだが、約70~80センチの浸水があり、1人が女性を両手で抱えていたことや周囲の警戒に気を取られたことなどから、分担がうまくできなかったという。その上、女性を抱えた隊員は上空でフックのつけ忘れに気付いたが、両手をふさがれ、地上や機上の隊員らに伝えられなかったという。

 同庁ではこれまで、ヘリによる浸水現場からの救助は想定しておらず、訓練も実施していなかった。両手をふさがれた状態でも意思疎通ができる、ハンズフリー式の無線も配備されていなかったという。

 同庁は再発防止策として、訓練内容の見直し▽フック装着の確認の徹底▽機上の隊員による地上の隊員への声かけ――などを挙げた。ハンズフリー式の無線の導入も目指すという。