溝口太郎
東北の温泉郷・岩手県西和賀町が、七つの町営温泉施設を売りに出している。施設の最低価格は驚きの0円。客離れと過疎化に加え、コロナ禍に追い打ちを掛けられた末の苦肉の策だが、買い手はまだ見つかっていない。町は町外からの救世主を求め、望みを託す。
岩手、秋田の県境、山懐にいだかれた西和賀町は、湯本、湯川など多くの温泉地を抱える。1980年代から2000年代初めにかけ、町営の温泉施設を次々と建てた。砂風呂や洞窟風呂、JR駅に併設した温泉などバラエティーに富んだ10施設があり、地域の観光産業を支えてきた。
ただ旅行ニーズの変化や人口の減少で、かつて年間50万人近かった日帰り利用客は24万人余に減少。老朽化による施設の維持管理費の増大も重なり、最近5年間は年平均で1億2500万円の赤字に陥っていた。
町の財源ですべての施設を維持…
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朝日新聞社会部