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 フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」のパリの旧本社前で25日昼、通行人らが刃物で襲われる事件があった。AFP通信などによると、少なくとも2人が重傷を負い、容疑者の男2人が拘束された。検察の対テロ部門が捜査を始めた。

 旧本社では5年前にイスラム過激派による襲撃があり、同社の風刺画家ら12人が殺害された。同社は事件後に移転し、現在は別の企業などが入るオフィスビルとなっている。

 現地報道によると、このビルの付近でたばこを吸っていた女性が刃物で襲われ、さらに別の男性が巻き込まれた。容疑者の1人は18歳で現場から数百メートル離れた場所で拘束され、33歳の容疑者は付近で拘束されたという。捜査当局が動機や共犯者の有無を調べている。

 事件後に現場を訪れたカステックス首相は、事件が「象徴的な場所」で起きたとし、「あらゆる手段を使ってテロと戦う断固とした決意」を表明した。

 同紙は今月2日、5年前の襲撃事件の裁判開始にあわせ、襲撃のきっかけとなったイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を5年ぶりに掲載。イスラム過激派の情報を集める米民間企業「SITE」によると、風刺画の掲載後、国際テロ組織アルカイダが同紙編集部を襲うと予告していた。22日には、同社人事部長の女性が深刻な脅しを受けていたとして、自宅の転居を余儀なくされたと報じられていた。(パリ=疋田多揚)