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 スペイン北部で開かれた第68回サンセバスチャン国際映画祭で26日夜(日本時間27日未明)、授賞式があり、コンペティション部門に参加していた佐藤快磨(たくま)監督(31)の「泣く子はいねぇが」が最優秀撮影賞を受賞した。撮影を担当したのは月永雄太さん(44)。

 秋田県・男鹿半島を舞台に、娘が生まれても父親の自覚が持てない主人公たすく(仲野太賀)が成長していく姿を描いた。佐藤監督の商業映画デビュー作で、その才能を評価する映画監督の是枝裕和さん(58)が企画に名を連ねている。国内では11月20日公開予定で、吉岡里帆、寛一郎、山中崇らが出演している。

 月永さんは、撮影を手がけた青山真治監督の「東京公園」と真利子哲也監督の「NINIFUNI」の2作品が2011年のロカルノ国際映画祭で上映。18年公開の沖田修一監督の「モリのいる場所」では毎日映画コンクール撮影賞を受賞した。サンセバスチャン映画祭での受賞を受け、「男鹿半島の海、そして『ナマハゲ』がいる街の景色は強烈で、それを見た時にとても良いものが撮れるのではないかという印象を持ちました。撮影では、そんな男鹿の良さをなんとか出そうと意識し、現地で私が肌で感じたものを形にできればと思っていましたので、それが少しでも皆様に届けばと思っております」とのコメントを寄せた。

 佐藤監督は「デビュー作にも関わらず、このような賞を頂き大変光栄です。賞を頂けると思っていなかったので、本当に驚いておりますが、とても嬉(うれ)しいです」とした。佐藤監督は秋田市出身。自主映画としてつくった初の長編監督作品「ガンバレとかうるせぇ」(14年)が、ぴあフィルムフェスティバル(PFF)アワード2014で映画ファン賞と観客賞を受賞するなどして注目を集めた。(小峰健二)