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 河野太郎・沖縄北方相は27日、就任後初めて北海道を訪問し、北方領土を対岸から視察した。祖父から3代続けて北方領土問題に取り組んだ自らの家系を紹介しながら、解決に向けた意欲を強調。ただ、ロシアとの交渉が難航する状況を前に、具体的な打ち出しは若い世代向けのSNSでの啓発強化などにとどまった。

 河野氏は北海道中標津町役場を訪れ、道庁幹部らと意見交換し、「我が家にとっては、河野一郎、河野洋平、そして私も外相のときに北方領土の交渉に携わり、我が家としても何とか早期に解決をしなければならない問題と考えていた」と訴えた。一郎・元農相は日ソ共同宣言をめぐる交渉を担い、父の洋平・元外相も北方領土問題の解決に尽力した。

 河野太郎氏は元島民とも意見交換したほか、根室市の納沙布岬から国後島などを視察し、北方領土関連の展示施設を見学した。

 終了後、記者団に「SNSなどの新しいメディアも発達してきているので、いろんなことができる」と啓発活動を強化する考えを示した。新型コロナウイルスの感染拡大で中断しているロシアとの交流事業は「すみやかに再開できるように準備をしていきたい」と語った。

 北方領土問題をめぐる日ロ間の交渉は進展がない状態が続く。「私から直接のことについて申し上げるのは差し控えたい」と具体的なコメントを避ける場面もあった。(坂本純也)