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 SLの運行で知られる静岡県の大井川鉄道は25日、11月に35年ぶりに新駅を設置すると発表した。駅名は「門出(かどで)」。隣の駅も「合格」に改称して、縁起のよい路線として売り出し、地域活性化につなげたい考えだ。

 新駅は、新東名高速の島田金谷インターチェンジ(IC)近くにできる観光交流拠点に併設される。この交流拠点で飲食店を運営する「KADODE OOIGAWA」が駅の命名権を取得し、社名から「門出」と名付けた。

 隣接する五和(ごか)駅には、地域の人たちが設けた「合格地蔵」があり、毎年、全国の受験生から合格祈願を受け付けている。大井川鉄道は、めでたい駅の誕生に呼応し、五和駅も合格駅に改めることにした。

 近隣には、旧東海道の石畳沿いに「すべらず地蔵」や、日切(ひぎり)駅近くに日限(ひぎり)地蔵もある。すべらず地蔵で足元を固め、日限地蔵で期限を切って願をかけ、合格駅で合格を勝ち取り、門出駅で新しい人生のスタートを切る。疲れた時には、立ち止まり、名産のお茶で一服。地元はそんなストーリーを描き、集客に期待する。

 大井川鉄道の新駅開業は、1985年の日切駅以来となる。新駅ができる建物には蒸気機関車C11形312号機が復元展示される予定で、SLが通過する際には、2台の機関車が同時に楽しめるという。大井川鉄道は「日切」「合格」「門出」各駅の記念切符を作って販売する計画だ。(阿久沢悦子)