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 ベトナムの裁判所が8月、日本人の男に有罪判決を下した。偽造ビザで不法就労目的のベトナム人を欧州に出国させようとした罪だ。裁判が浮き彫りにしたのは、ベトナムから不法な手段で欧州に出稼ぎに行こうとする人の動き。昨年には英国で密入国を試みた39人が死亡する事件も起きたが、その後も流れは、止まっていない。(ハノイ=宋光祐)

禁錮1年3カ月、実刑判決

 有罪判決を受けたのは、日本国籍の長澤和昭受刑者(62)。ハノイ市人民裁判所は8月14日、違法な外国滞在を組織的に仲介した罪で、禁錮1年3カ月の実刑判決を言い渡した。

 関係者などによると、事件には長澤受刑者の他に、中国人とベトナム人の男女計5人がかかわっていた。主犯格とされる中国人が2018年10月、ハノイに留学あっせん会社を設立。表向きは留学の仲介を目的としながら、実態は欧州で働きたいベトナム人を観光ビザで違法に出国させるビジネスを展開していた。

 中国人はベトナム人3人を雇い、フェイスブックで欧州への渡航希望者を募集。18~19年にかけて、20~40代のベトナム人男性4人が約2万ドル(約210万円)の手数料でフランスとドイツへの渡航を申し込んだ。

 19年9月には、移動の自由を保障した「シェンゲン協定」に加盟する欧州26カ国で通用する観光ビザを申請するためとして、4人からパスポートを預かり、セルビアに送った。ビザの発給を受けたパスポートをベトナムに持ち込んだのが長澤受刑者だったが、そのビザは偽物だった。セルビアは協定に加盟しておらず、ビザの偽造場所として使われたとみられる。

 長澤受刑者はセルビアのホテル…

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