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 日中両政府は中国の王毅(ワンイー)国務委員兼外相が早ければ10月にも日本を訪問し、茂木敏充外相と会談する方向で調整に入った。中国の外交当局関係者が明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて滞る経済関係者の往来再開などについて議論する見通しだ。

 25日の菅義偉首相と習近平(シーチンピン)国家主席の電話協議で、王氏が早期に訪日し両国間の諸課題について協議する方向で一致したという。菅政権では初めての中国高官の訪日となり、菅首相との会談も調整されそうだ。

 中国側は、日中双方で経済関係者の入国手続きを容易にする「ファストトラック(迅速審査)」の締結や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉加速化などに期待するほか、新型コロナの影響で延期された習氏の国賓訪日への議論にも意欲的だ。一方、日本側は尖閣諸島をめぐる対立などを受けて、自民党の一部から習氏訪日への反対論が起きている。

 菅首相は25日の電話協議後、「習氏訪日について、特にやりとりはなかった」と記者団に述べたが、中国外交当局者は「これから両政府間で議論するということだ。日本側の姿勢を直接確かめる必要がある」と話す。(北京=冨名腰隆)