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経世彩民 江渕崇の目

 ほとんど自宅にこもる暮らしが半年続いた。どうにも居心地の悪いことがある。この間の自らの消費生活が、アメリカ経済の活力を損なうのに加勢しているのではないか、というかすかな罪悪感だ。

 たとえば、生活費の支払いを集中させているクレジットカードの明細。アマゾン、アマゾン、そしてアマゾン。新型コロナ感染が広がってから、実店舗にはなるべく寄りつかなくなった。光熱費など毎月の定期的な支払い以外は、ネットで注文したアマゾンの購入履歴が明細にずらりと並ぶ。

拡大する写真・図版アマゾン傘下のスーパー「ホールフーズ・マーケット」。入店人数が制限され、買い物客は外に列をつくっていた=6月、米ニューヨーク、江渕崇撮影

 外食をほとんどしなくなったこともあり、アマゾンの次に多い支出先は大手食品スーパーの「ホールフーズ・マーケット」だ。けれど、これもアマゾンが2017年に買収しており、実質アマゾンである。アマゾンのアプリから注文できるホールフーズの無料宅配がことのほか便利だと気づいてからは、ますます依存度が高まっている。

 わが家計の消費支出のかなりの部分がアマゾン・ドット・コム1社にのみ込まれていることになる。この数カ月でジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)の資産を何兆円も膨らますのに、わずかばかり貢献したわけだ。

拡大する写真・図版気に入っていた近所の小さなカフェは閉業し、新たな借り手を募集する貼り紙があった=27日、米ニューヨーク、江渕崇撮影

 街に出てみる。自宅から徒歩1、2分のところに以前はカフェが4店あり、その日の気分で使い分けていた。しかし、コロナ危機でうち三つは店をたたんでしまった。どれもローカル資本や個人経営と思われる、小さな、けれどこだわりのコーヒーを出す店だった。

 生き残ったのは? そう、スタ…

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