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 2021年春夏コレクションを映像で発表した。新作をまとったのは、人間ではなく操り人形。コレクションの常連で、アメリカ版「ヴォーグ」編集長のアナ・ウィンターさんらに似せた人形が客席で見つめるなか、糸で操られた人形が次々とランウェーに登場する異色のショーだった。

 人形たちの服は、重厚さのある着物地に軽やかなレースをミックスしたドレスなど。隠すべきジッパーをわざと目立たせたり、スカートの下にはくチュールがはみ出していたりする。

 テーマは、世界が一瞬のうちに反転したコロナ禍の世界という。デザイナーのジェレミー・スコットはこの間、古い形式が壊れて人間の内面がむき出しになるように感じたといい、コレクションについて「世界が継ぎ目に沿って分裂しているようで、何か新しい内部構造があらわになるだろう」とコメントした。

 普段は隠している部分が見えるドレスをまとった操り人形たちが歩いたのは、肖像画や暖炉が備え付けてある伝統的な洋室だった。ショーを見つめるゲストたちも含めて、会場が典型的なファッションショーを再現したことも、テーマを際立たせているように思えた。(高津祐典)