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 ルーマニア南部の人口約3千人の町デベセルで27日、町長選があり、新型コロナウイルスで10日前に亡くなった候補が当選した。

 現地報道によると、当選したのは2012年から現職のイオン・アリマーン町長。ほかに候補者が2人いる中、1600票のうち1057票を得た。町長は9月17日に新型コロナ感染による合併症で56歳で亡くなったが、投票用紙には名前が印刷されたままだったという。

 副町長は地元テレビに対し、自分も町長に投票したと説明し、「おかしなこととは思わない。彼は自分の健康や家族を犠牲にしてきた」と答えた。投票した町民らは「良い町長だった」と言い、結果が出た後に町長の墓に集まってろうそくをともしたという。

 副町長が臨時町長を務め、再選挙が行われる。町長と副町長は同じ政党に所属しており、副町長が再選挙に立候補できるようにするため、この政党が支持者に対し、亡くなった町長への投票を呼びかけたという見方もある。

 デベセルの郊外には、北大西洋条約機構(NATO)のミサイル防衛の一環として、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」が配備されている。(ウィーン=松井健)