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 NTT(持ち株会社)は29日、上場子会社の携帯電話大手NTTドコモを完全子会社にすると正式発表した。両社が同日開いた取締役会で決議。NTTが4・3兆円をかけてドコモ株式の公開買い付け(TOB)を行う。高速移動通信方式「5G」など成長分野にNTTグループを挙げて投資する。菅政権が掲げる携帯電話料金の値下げにも対応する。

 また、ドコモは吉沢和弘社長が12月1日付けで退任し、井伊基之副社長が社長に昇格する人事も発表した。

 NTTは、ドコモの発行済み株式数の66・2%を持つ。TOBで残り3割強の株式を取得する。実現すればドコモは上場廃止となる。

 今後、世界で競争が激しくなる「5G」の分野を中心に投資を加速する。5Gからさらに進化させた次世代通信では、2030年の実用化に向けてグループで開発を進めていく狙いもある。法人向けのビジネスもグループで連携して強化する。

 完全子会社化を機に、菅政権が掲げる携帯料金の引き下げにも対応する方針だ。グループで成長に向けた投資を効率化し、値下げの原資も確保する。

 ドコモは、1991年にNTTから分離し、翌年から自動車の車載電話のサービスを始めた。98年に東証1部に上場。NTTは99年の分割再編で純粋持ち株会社となった。(井上亮)