コロナ対策に潜む「迷信」 緊急事態宣言は不要だった?

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聞き手=アピタル編集長・岡崎明子
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 医師の大脇幸志郎さんは、「健康になるためにいろいろ我慢するよりは、好きな生活を楽しもう」が持論だ。世の中でエビデンス(科学的根拠)と言われるものの中には、過大に評価され、「迷信」になっているものも少なくないという。新型コロナウイルス感染対策も、何をすれば効果的なのかはわからないと認めるところから始めるべきだというのだが……。

 おおわき・こうしろう 1983年、大阪府生まれ。2008年に東大医学部を卒業後、「自分は医師に向いているのか」と悩み約2年間フリーターに。その間、年間300冊の本を読む。その後、出版社勤務、医療情報サイト運営を経て医師に。著書に「『健康』から生活をまもる」、訳書に「健康禍 人間的医学の終焉と強制的健康主義の台頭」。

 ――体にいい、と言われていることが「迷信」ですか?

 「たとえば、カズノコ、豚バラ肉、ビール、納豆の四つの中で、100グラムあたりのプリン体が一番多いものはどれだと思いますか」

 ――ビールでしょうか。

 「実は納豆です。『プリン体0』というビールの広告を見かけますが、たぶん、プリン体は痛風の原因になるから減らそう、ということだと思います。でも同じ重量なら肉や魚、大豆の方が多く含まれています。それでも『魚を毎日食べると痛風になるよ』とは言いませんよね。ビールに含まれるプリン体の量は、食事全体から見れば誤差の範囲で、飲んでも痛風にならない人の方がはるかに多い。『××がいい』『××はだめ』という根拠の多くは、誤差の範囲とも言える差なのです。こうした例は枚挙にいとまがありません」

 ――では、コロナ対策の「迷信」は?

 「一番やり玉にあがるのがマ…

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聞き手=アピタル編集長・岡崎明子
聞き手=アピタル編集長・岡崎明子(おかざき・あきこ)
科学医療部記者。広島支局をふり出しに、科学医療部で長く勤務。おもに医療、医学分野を担当し、生殖医療、がんなどを取材。特別報道部時代は、加計学園獣医学部新設問題の取材で日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞を受賞。オピニオン編集部デスクを経て、2020年4月からアピタル編集長。