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 子どもが生まれた直後の時期に、父親向けの「産休」を取ってもらうための新制度の検討が29日、厚生労働省で始まった。父親の育児休業の取得率が伸び悩んでいるため、社会的・経済的に後押しする枠組みをつくり、取得を促す狙いがある。年内に制度案をまとめ、来年の通常国会での関連法改正を目指す。

 いまは原則として子どもが1歳になるまで、男女どちらでも取得できる。母親だけでなく父親も育休を取る場合は期間を延ばせるようにするなどして男性の育休取得を促してきたが、2019年度の父親の取得率は7・48%。「25年に30%」の目標達成はほど遠い状況だ。

 背景には、「育児は主に母親が担う」との性別役割分業の意識が社会に根強く、男性が職場に育休取得を申し出にくいことなどがある。そのため自民党のプロジェクトチームが3月、社会の意識や企業風土を大胆に変える必要があるとして、子どもの出生直後4週間に限った「男性産休」制度の新設を提案。政府が7月にまとめた「骨太の方針」にも、「配偶者の出産直後の男性の休業を促進する枠組みの検討」が盛り込まれた。

 スウェーデンやドイツ、フランスでは、出産直後10日~2週間ほどに限定した父親の休暇制度がある。フランスでは最大11日間、収入が原則として全額保障される。02年に導入され、取得率は約7割。子どもの誕生時の休暇(3日間)と合わせて、最大で2週間の休暇がとれる。

 さらにマクロン大統領は23日、子どもが生まれた父親には、来夏から最低7日間の取得を義務づける考えを表明した。これまで最大11日間だった父親休暇を14日間延ばして計25日とし、このうち7日間の取得を義務づける。3日間の誕生休暇と合わせ、28日間を有給で休めるようになる。来年の予算関連法案に盛り込み、来年7月から実施するという。マクロン氏は23日、「人は親として生まれるのではない。学んで親になるのだ」と語った。

 厚労省は29日に開かれた労働政策審議会で、今後の論点として、対象期間や取得日数▽手続きの簡素化▽分割取得の是非▽企業に周知を義務化するか――などを示した。休業中の給付金の水準も検討課題になりそうだ。一方で、この日は経営側から「深刻な人手不足やコロナによる景況感の悪化など、中小企業の実態を踏まえることが重要だ」、労働側からも「育休取得は権利であって、義務ではない」といった意見も出た。

 産婦人科医の宋美玄(ソンミヒ…

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