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 付き合っていれば、性行為をするのは当然か――。全国の15歳から24歳までの若者を対象に、早すぎる妊娠などについて調査した結果を、子どもの権利向上を推進する国際NGOプラン・インターナショナル・ジャパン(東京都世田谷区)がまとめた。性について相談できる場の不足など、若者が直面する課題が浮き彫りになった。

 同NGOで活動する15歳から24歳までのユースグループのメンバー十数人が調査をした。メンバーたちは、日本の20代女性の3人に1人、同男性の6人に1人が交際相手から暴力を受けたという内閣府の調査結果や、周囲で見聞きする性の問題の理解不足や「望まない妊娠」の問題に着目。今年4~5月、インターネット上でアンケートを実施して、全国の同世代の若者544人から回答を得た。

 「パートナーや家族と避妊や妊娠について話し合うことができているか」という質問に対しては、「十分にできている」と答えたのは約17%。「まったくできていない」「ほとんどできていない」と答えた人が半数以上を占めた。

 さらに、性行為の前に互いの同意を確認する「性的同意」について、77%が中高の授業で学んだと回答。一方で、10%が「家に泊まるのは、性行為をしてもいいサインだ」、16%が「付き合っていれば、性行為をするのは当たり前だ」と答えるなど、誤った考えを持つ若者がいることが明らかになった。また、性的同意をする際に感じる壁として「恥ずかしさ」「雰囲気を壊す」をあげた人が半数以上いて、性について話すことへの抵抗が見受けられた。

 調査グループの一人で都内の女子大学生の佐藤芙優子(ふゆこ)さん(20)は「コロナ禍で在宅時間が増え、問題が深刻化している。デートDVや早すぎる妊娠で痛手を負うのは、圧倒的に女性が多い」と懸念する。

 この問題を解決するために改善すべきものとして、「メディアが重要」と選んだ人が半数以上を占めた。そのうち、「性的同意を取らないことを助長する表現を廃止すべきだ」と回答した人が女性では半数だが、男性では3割。ユースグループは報告書で「性的同意の課題そのものに対し認識の不足がうかがえる」とし、メディアが性的同意の必要性を積極的にとりあげることで性的同意へのハードルが低下し、理解が広がると分析している。

 調査メンバーで神奈川県相模原市の男子大学生、土田温(おん)さん(20)は「依然として多くの男性が、望まない妊娠や性的同意を自分の問題としてとらえていない。男女の認識の差を埋めるため、議論の輪を広げたい」と語る。この「日本国内ユース世代のジェンダー課題」の調査の報告書は、同NGOのホームページ上で公開されている。(伊藤恵里奈)