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 2021年春夏の新作を発表するパリ・コレクションが28日、始まった。トップバッターは、日本のマメ・クロゴウチだった。「窓」に着目し、レースのカーテンなどから着想を得たドレスなどを映像で見せた。

 緑が見える窓、レースのカーテンがかかった窓など、様々な窓際に立つ女性を映した動画は、ぼかしたようなタッチで懐かしさを感じさせる。新作もクラシックな雰囲気で、繊細な刺繡(ししゅう)を施したエレガントなドレスがそろう。真新しい白や、柔らかなオフホワイト、日に焼けたカーテンを思わせる淡い黄などを使った。誰かの部屋の窓にそっと寄り添って年を経るカーテンのように、いつかの記憶を喚起させるようなコレクションだ。

 内と外の世界を分かち、つなげてもいる窓。デザイナーの黒河内真衣子は、新型コロナの影響で自宅で過ごす間、毎日窓を眺めた。たまにスーパーへ行くときには、近所の様々な窓を見つめ、「その中の人たちの生活を思い、妄想の旅に出ることができた」。自分の体にカーテンを巻いて遊び、写真に撮ってはスタッフに送り、「豊かに揺れるシルエットの数々が生まれていった」という。(神宮桃子)