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 サルヴァトーレ・フェラガモはミラノ・コレクションで2021年春夏のレディースとメンズを発表した。先の見えない時代に生きる人々に寄り添い、力を与える服を――。サスペンスの巨匠、アルフレッド・ヒチコックの映画に着想を得たという。

 ストーリー仕立ての映像が流れた後に、実際にモデルがランウェーを歩いた。映像では、新作を着た登場人物たちが、何かに導かれるように階段を上ったり、誰かのあとをつけたり……何が起こるかわからないサスペンス風。そのスリル感を引き継ぐように始まったショーでは、緑、黄、紫、水色、オレンジなど表情のある美しい色が続々と現れた。ジャンプスーツやチェック柄のドレス、細かく穴の開いたジャケットやスカートなど、シンプルで洗練された服が並ぶ。

 デザイナーのポール・アンドリューは今春、コロナによるロックダウン中に家にこもり、ヒチコック作品を鑑賞していたという。以前は「シュールで奇妙な世界に入り込んだように感じていた」が、今回は違う感覚だったという。「いま自分が置かれている“現実の生活”そのものが突然、奇妙で、シュールで、奇妙にも美しいものになってしまったから」。今回の新作は、色彩などでヒチコックへのオマージュを表現したという。(神宮桃子)