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 長崎市の私立高校職員の50代女性が高校を運営する学校法人を相手取り、顧問として陸上部の活動の指導をした休日や時間外の割増賃金など計約1600万円の支払いを求める訴訟を長崎地裁に起こした。提訴は10日付。

 訴状によると、女性は2014年度に陸上部の外部コーチになり、15年度から高校の事務職員として労働契約を結んだ。各部の顧問には特待生の枠が割り当てられ、女性は休部状態だった陸上部を再建するため離島などから生徒を勧誘。15年度以降、最大で3人を自宅に下宿させたうえで午前5時から食事をつくり、送迎も担当。「私生活の時間もほとんど持つことができない、休日も問わない」と訴えている。

 学校法人の職員給与規定では時間外や休日に働いた場合、実労働時間に基づく割増賃金を計算して支払うことになっているが、女性には「超勤手当」として月1万4千円弱が定額で支給されていたと主張。18年度から2年分の未払い割増賃金約905万円と、制裁金として付加金約674万円の支払いを求めている。

 学校法人の担当者は取材に対し、「弁護士と協議し、主張すべきところは主張していきたい」と話した。

 公立校の教職員は給与特措法により時間外手当や休日手当は支給されず、月給の4%にあたる額が上乗せされている。(榎本瑞希)