拡大する写真・図版 コロナをめぐる国際協力について話し合うナイジェリアのエハニレ保健相(右上)、クレディ・スイスのハドソン役員(右下)、ビル&メリンダ・ゲイツ財団のザイディ局長(左下)、国谷裕子さん(左上)=WEFの配信映像から

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 新型コロナウイルスの対策で国際協力をもっと増やすには――。朝日新聞社は、ダボス会議で知られる世界経済フォーラム(WEF)が21日から24日までオンラインで開いた「持続可能な開発インパクト・サミット 2020」で、ワクチンの公平な分配を考える座談会を共催しました。(構成=編集委員・北郷美由紀)

 座談会は朝日新聞SDGsプロジェクトの国谷裕子エグゼクティブ・ディレクターの司会で、ナイジェリアのエハニレ保健相、ビル&メリンダ・ゲイツ財団ワクチン担当のザイディ局長、金融大手クレディ・スイスのハドソン・サステイナビリティー担当役員が話し合いました。

 座談会の様子はhttps://www.weforum.org/events/sustainable-development-impact-summit-2020/sessions/covid-19-outlook-times-shown-are-cetで公開しています(英語)。

ワクチン・ナショナリズム、どう防ぐか

 国谷 新型コロナウイルスの世界的な感染は、終息の出口がまだ見えません。

 エハニレ ナイジェリアでは隔離と行動追跡の徹底により状況は落ち着いていますが、人々が当初の恐怖心を失い始めており、警戒が緩むことを心配しています。

 ザイディ コロナ禍の25週で世界での予防接種の進捗(しんちょく)が25年分失われ、マラリアと結核の治療は5年後退しました。まだ調査中ですが、自宅出産で多くの命が失われています。

 ハドソン 経済のV字回復は望めない状況です。金融機関の役割は官民協力の後押しですが、第2波、第3波を招くような拙速な経済対策には慎重であるべきです。

 国谷 感染拡大を終わらせるためにはワクチンが必要です。公平な分配を目指し、新たに「COVAXファシリティー」という国際的な枠組みが作られましたね。

COVAXファシリティー
 国際共同購入で新型コロナウイルスのワクチンを公平に分配する仕組み。世界保健機関(WHO)や途上国での予防接種を展開する「Gavi」などが主導する。高所得国は製造のための拠出金を出し、人口の2割分の購入権利を得る。途上国は国際機関などからの援助でワクチンを得る。日本を含む156カ国・地域が参加しているが、中国やロシア、米国は参加していない。

 エハニレ 低・中所得国へのワクチンの供給に道を開く素晴らしい枠組みで、ナイジェリアも参加しています。

 ザイディ 世界各地の最も弱い立場の人たちを守らずして感染は終わりません。COVAXは合理性と倫理とを兼ね備えています。

 国谷 国際NGO「オックスファム」は世界人口の13%の国々が、5種類の先行ワクチンの半分を買い占めたと指摘しています。「ワクチン・ナショナリズム」を防ぐことはできるのでしょうか。

 エハニレ コロナは人類の問題…

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