茂木外相、欧州・サウジ歴訪へ 「対面外交」活発化

佐藤達弥
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 茂木敏充外相は30日朝(日本時間30日午後)、ポルトガルの首都リスボンの軍事空港に到着した。来月3日まで、ポストガル、フランスサウジアラビアを歴訪する。茂木氏は新型コロナウイルスの感染拡大後、8月にも英国や東南アジアを訪問し、対面による外交の拡大を図ってきた。

 感染防止のために渡航は最少人数でチャーター便を使い、外出先などでは一般の人と接触しないようにするという。茂木外相は29日の記者会見で、「国際社会では活発な要人往来が再開しつつある。ポストコロナの世界を考えるためにも、直接会って突っ込んだ議論をする」と対面外交の意義を強調した。

 外務省によると、茂木外相は30日にポルトガルでサントス・シルバ外相との会談やレベロデソウザ大統領の表敬に臨んだ後、翌10月1日にフランスでルドリアン外相と会談する。

 欧州の2カ国では「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力を確認し、中国が進出を図る東シナ海南シナ海の情勢についても意見交換。ポルトガルは今年が日本との修好160周年。来年前半のEU(欧州連合)議長国でもあり、訪問で日EU関係を強化する。フランスは南太平洋にニューカレドニアなどの仏領があり、海洋の自由について日本と利害を共有している。

 その後、サウジアラビアに移動し、3日にファイサル外相と会談する。

 サウジは今年の主要20カ国・地域(G20)の議長国。日本は昨年6月に大阪で首脳会議を開いた実績があり、サウジが11月にオンライン形式で開く首脳会議に向け、日本のノウハウを伝える考えだ。

 中東ではアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンがイスラエルと国交を正常化するなど戦略的環境が変化しており、外務省関係者は「中東の平和と安定に向け、地域のキープレーヤーであるサウジアラビアと連携を確認したい」と話す。(佐藤達弥)