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 子どものゲーム時間などを定めた香川県ネット・ゲーム依存症対策条例は、ゲームをする時間を決める自由を侵害し、憲法違反だとして、高松市の高校生と母親が30日、県に計160万円の損害賠償を求める訴訟を高松地裁に起こした。

 訴えを起こしたのは高校3年の渉(わたる)さん(17)と母親(43)。提訴後、渉さんは高松市内で会見し、「県はゲームは悪というような条例をつくったが、それほど悪いものではない。条例は家庭内のことに過度に介入している。ゲーム時間は自分たちで決めること」と話した。クラウドファンディングで訴訟費用を募り、1800人超から約600万円が集まったという。

 訴えでは、1日のゲーム時間を「平日60分まで」などと定めた条例は、憲法13条が保障する幸福追求権を侵害するなどと主張。制定過程で県議会が募ったパブリックコメント(意見公募)で、賛成意見の中に文言が似通い、誤字まで同じという不自然な記述が多数あったとして「民主的な根拠がない」としている。

 条例は議員提案で3月に可決し、4月から施行されている。

 朝日新聞がパブコメの原本を情報公開請求して分析した結果、文言が同様の不自然な賛成意見が多数あったほか、特定のパソコンから大量に送信されたとみられる痕跡もあった。(木下広大)