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 11月の米大統領選に向けた、トランプ米大統領(74)とバイデン前副大統領(77)による1回目のテレビ討論会は、1時間半にわたってののしりあいが続く泥仕合となった。選挙結果をめぐる混乱のおそれにも拍車がかかり、米メディアからは「敗北者は米国民」と指摘が上がった。(ワシントン=園田耕司、大島隆、香取啓介)

「過激左翼」「黙ってろ」

 「調子はどう?」「あなたは?」「元気ですよ」

 テレビ討論会の冒頭、トランプ氏とバイデン氏はにこやかにあいさつを交わした。しかし、和やかな雰囲気はすぐに崩れた。

 最初の質問は、トランプ氏による連邦最高裁判事の指名について。この関連で、バイデン氏が医療保険制度改革について話している途中、トランプ氏が「社会主義にしようとしている」と遮った。

 バイデン氏は「うそだ」とやり返したが、トランプ氏は数分後に再び「君は極左のバーニー・サンダース(上院議員)の考えに同意したんだろ」と混ぜっ返す。バイデン氏が「だれもが彼(トランプ氏)はウソつきだと知っている」と非難すると、トランプ氏は顔を紅潮させて「君こそウソつきだ」と応戦した。

 その後も、トランプ氏はバイデン氏の発言中に何度も口を挟んだ。バイデン氏が中国との貿易交渉について論じていると、トランプ氏が突然「君の息子は(ロシアから)350万ドルをもらった」と根拠を示さずに主張することもあった。

 現在、トランプ氏は各種世論調査で劣勢となっている。現職大統領として実績をアピールするのではなく、バイデン氏に「過激左翼」というレッテル貼りをして支持率を下げようという思惑があったとみられる。だが、討論会の品位は損なわれるばかり。

 この日の司会役は、FOXニュースキャスターのクリス・ウォレス氏。同局はトランプ氏に好意的な報道が多いが、ウォレス氏はインタビューでトランプ氏を厳しく追及したこともある。この日も「お互いに2分間、邪魔せずに回答することに同意したでしょ!」「彼に答えさせてください」「やめてください」と何度も制止したが、トランプ氏は聞く耳を持たなかった。

 一方、バイデン氏はトランプ氏の挑発的な発言中に下を向いたり、笑顔を見せて余裕を見せようとしたりした。画面の向こうの有権者を意識して直接語りかける場面も目立った。しかし、「過激左翼」と言われると、「頼むから黙ってろ」と一喝。「あなたは米国史上、最悪の大統領だ」「こんな道化とは、話し合うことも難しい」と声を荒らげることもあり、後味の悪さばかりが残った。

「正直な開票を見たい」

 討論会は前もって「新型コロナウイルス」「人種問題と暴力」などとテーマが設定された。いずれも、今回の選挙の重大なテーマだが、非難合戦が続くなか、議論は深まらなかった。

 新型コロナをめぐり、トランプ…

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