[PR]

 地元産のショウガや、シナモン、コーラナッツなど多様なスパイスを調合したクラフト(手づくり)コーラの販売を、雲南市の「出雲SPICE LAB.」(スパイスラボ)が始めた。代表で商品開発を担うのは2018年に東京から雲南市に移住して農業に携わる山田健太郎さん(31)。「家族や友人と独特のスパイスの味わいを楽しんでほしい」

 販売する「クラフトコーラ」(100ミリ、300ミリの2種類)は、雲南市で栽培されたショウガなど計10種のスパイスと3種のかんきつ類でできたシロップで炭酸水や水で薄めて飲む。山田さんは「これからのシーズンは、湯気とともに香りが華やぐお湯割りもおすすめ」と語る。

 レシピは、試行錯誤の末開発したスパイスラボのオリジナル。「同じスパイスでも、砂糖に漬け込んだり煮出したりすると主張が控えめになり、飲んだ後に香りがふわっと残る。パウダーにするとグラスを近づけただけで強く香りが広がる。理想的な配合を求め試作を続けた」と山田さん。

 山田さんは大学を卒業し、東京の会社で働いた。そのかたわら、15年末から約2年間、知人が雲南市で運営する、米製品を企画・販売する会社「宮内舎(みやうちや)」の活動に携わり、月1回ほど島根を訪れた。「朝起きて田畑とともに自然のリズムで生活する。島根なら、人生を楽しく過ごせるかなと」。会社を辞め、18年8月に雲南市に移住。宮内舎のメンバーとして働き始めた。

 そんな中、「米製品のほかに話題性のある商品をつくれないか」。思い立ったのがスパイス。「学生時代から世界50カ国を旅し、インドやイラン、ウズベキスタンなど、世界各地でスパイスの味や香りに驚いた経験があった」。雲南市が町ぐるみでトウガラシやショウガなどのスパイスを特産品として発信していることも重なった。

 スパイスを生かすために、目を付けたのがコーラだった。「誰でも飲んだことがあってある程度味を想像できる上、『手づくりのコーラなんてあるんだ』と関心を持ってもらえる」。19年夏からコーラづくりを始め、今年2月にスパイスラボを設立した。東京に住む広報担当者や地元農家など計6人が所属する。

 クラフトコーラ以外にも、スパイスを生かしたドリンクシロップを3種類開発。ハチミツを入れて子供にも飲みやすくした「こどもコーラ」、パイナップルジュースを入れた「クラフトエナジー」、茶葉とスパイスを組み合わせた「ジンジャーチャイ」。すべて100ミリリットルで1080円、300ミリリットルで2800円。希釈して飲むので、100ミリリットルでグラス3~5杯分が楽しめるという。

 6月末から、インターネットや、山陰の土産物屋や産直市などで販売を展開。4種類で計約2千本を販売し、好評だという。

 シロップの原料に用いる地元産のスパイスはショウガのみだが、さらに増やしていく予定だ。今年2月からは雲南市の10アールの耕作放棄地を耕し始め、ウコン、トウガラシ、コリアンダーなどの栽培も始めた。スパイスを活用したお菓子や調味料の開発も検討中だ。

 一方、島根で農業に携わる難しさも感じている。「島根の農業は、60代でも若手と呼ばれる世界。担い手が年々減り、耕作放棄地も多く、課題はたくさんある」と語る。そんな中で、「自分自身のやり方で、現状を少しでも変化させるような、わくわくする商品をつくっていきたい」と笑顔を見せる。

 注文はスパイスラボのホームページ(https://www.izumospicelab.com/別ウインドウで開きます)から。(浪間新太)

関連ニュース