[PR]

 呉市は29日夜、新型コロナウイルスの新たな感染者14人を確認したと発表した。いずれも軽症か無症状だが、入院して治療する。クラスター(感染者集団)が発生した介護老人保健施設の入所者と職員計7人が含まれ、同施設の感染者は12人となった。

 呉市での感染確認は7日連続。3日連続で1日10人を超えた。市は30日、感染拡大を防ぐため、濃厚接触者ら約300人の検査をさらに進めている。

 老健施設で新たに判明した感染者は、入所者が70代2人、90代1人、職員が20~60代の4人。

 老健施設以外の7人は10~60代で、最初に市内でクラスターが発生した飲食店の関係者が少なくとも3人いるという。市は厚生労働省のクラスター対策班などと協力し、この飲食店関連の追跡調査を急いでいる。

 児童が感染して休校した呉市広駅前1丁目の白岳小では30日、校内の一斉消毒が行われた。手すりや机、靴箱など児童が手を触れる場所を、簡易防護服を着た作業員らが念入りに消毒した。市学校施設課は「消毒作業を徹底し、安心して通える学校を再開したい」と話した。

 感染拡大を受け、呉市は1日に予定した市制施行118周年の記念日式典を中止する。海上自衛隊も2日、3日に呉市文化ホールで予定した呉音楽隊のファミリーコンサートを中止する。(能登智彦)

     ◇

 呉市でなぜ感染が急拡大しているのか。流れが変わったのは9月24日ごろだ。

 呉市で確認された感染者数は、25、26日に各8人、27日に14人、28日に15人、29日に14人と急拡大。3小学校と1認定こども園が休校し、計1232人の子どもが影響を受けている。

 市は、最初にクラスターが起きた市内の飲食店に注目する。

 18、19日に7人がこの店に出入りした。このうち50代の自営業男性の感染が24日に判明し、残りも相次いで陽性が確認された。

 7人の接触者や、立ち寄った別の飲食店の関連からも次々と感染が判明。7人の中にいた職員2人を介して、老健施設で二つ目のクラスターが起きた可能性が高い。

 市の関係者は、7人の中に通常より多くの人に感染させる「スーパースプレッダー」が含まれるのではないかと危惧し、家族など関係者の検査を急いでいる。

 新原芳明市長は30日、「体調が悪いと感じたら、不安を抱えたまま過ごさず仕事などを休み、受診してほしい」と改めて緊急メッセージを出した。(能登智彦)

     ◇

 広島市は30日、20~60代の4人の感染を発表した。このうち30代の1人は、クラスター(感染者集団)が発生した呉市内の飲食店を訪れて感染が判明した40代の濃厚接触者。

 県は30日、府中町の50代と海田町の40代の感染を発表。クラスター(感染者集団)とは無関係という。(比嘉展玖、東谷晃平)