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 新型コロナウイルスで打撃を受けた宿泊施設を支援しようと、北九州市が7月に始めた「宿泊モニターキャンペーン」が30日に終わった。売れ行きは好調で、宿泊施設側からも歓迎された。秋冬に向けて市は、さらに観光振興に力を入れる。

 国の緊急事態宣言が出た4月、市が市内約30の宿泊施設に聞いたところ、4月20日時点で3分の1ほどの施設で部屋の稼働率が1割以下だったという。

 キャンペーンは、施設側に客1人1泊1千円、2千円、3千円(消費税、宿泊税を除く)のいずれかで販売してもらい、市が通常料金との差額を先払いで補助するとの内容だ。対象は60施設の計約6万5千泊分とした。

 市は、施設の感染防止策約1080万円を含む約2億5千万円を予算化して臨んだ。開始した7月1日からの2週間で全体の6割弱にあたる約3万8千泊分の予約があったという。9月15日現在、全体の約94%にあたる約6万1千泊分の予約があった。

 リーガロイヤルホテル小倉(小倉北区)は3千円で販売した。最も高い通常料金1泊2万7500円のツイン部屋などに、キャンペーン初日の午前10時までに約300人の予約が入った。その後、10日ほどで数百泊分を完売したという。

 このホテルでは、市内で感染が拡大した4~6月に稼働率が例年の2~3割まで落ち込んだ。一時は感染状況が落ち着いたが、7月ごろから全国で感染が再び広がった。チェックイン時、客に検温を求めるほかフロントカウンターについたてを設け、館内各所に消毒液を置いて感染防止に努めた。

 東横イン北九州空港(小倉南区)は4月13日~7月25日、福岡県内のコロナ感染者のうち無症状や軽症の人を受け入れる宿泊療養施設となった。その後の7月26日~8月19日、キャンペーンで1人1泊2千円の部屋約500泊分を販売した。担当者は「3週間ほどの短い期間だったが、予想以上に多くのお客様に来ていただきありがたかった」と話す。

 8月20日からは再び患者を受け入れている。

 市観光課の担当者は「事業者からの評価は高かったがインバウンド(訪日客)が来ていないため元の状態に戻るのは時間がかかる。キャンペーンで市内や県内、近隣県からの来訪者が多いことがわかった。今後は近場からどう来てもらうかに力を入れたい」と話した。(布田一樹)

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