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 日本銀行が1日発表した9月の「短観」は、代表的な指標の大企業・製造業の業況判断指数(DI)が、前回6月より7ポイント改善してマイナス27となった。改善は2017年12月調査以来2年9カ月ぶり。12月の先行きはマイナス17だった。景況感は新型コロナウイルスによる大幅悪化から反転したが、回復度合いは業種の差が大きく、先行きは不透明だ。

 今回の調査期間は8月27日~9月30日。前回の6月調査は、緊急事態宣言が5月下旬に解除された直後だったが、今回は経済活動の再開が進んだ時期で改善傾向が目立った。DIは景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした割合を引いた指数で、全国の約1万社が回答した。

 大企業・製造業は前回調査で、リーマン・ショック後の2009年6月以来、11年ぶりの低水準まで落ちていた。今回は業種別で電気機械が前回より13ポイント改善のマイナス15、自動車が前回より11ポイント改善のマイナス61。新型コロナの影響の需要減などで春ごろには世界の工場が一斉に停止したが、その後生産が回復。自動車向けの鋼材などをつくる鉄鋼も3ポイント改善のマイナス55となった。一方、工事の遅れなどの影響を受ける窯業(ようぎょう)・土石製品は13ポイント悪化してマイナス21になった。

 大企業・非製造業も前回より5ポイント改善してマイナス12。1年3カ月ぶりの改善となり、業種別でみると、巣ごもり消費などが追い風になった小売りが前回調査に続いて上向き、前回より16ポイント高い18。外出自粛や訪日客の減少の打撃が大きかった宿泊・飲食サービスは前回より4ポイント改善したが、マイナス87と低水準が依然続く。劇場や遊園地などを含む対個人サービスも5ポイント高いマイナス65となった。

 中小企業のDIも上向いたが、改善幅は大企業より小さい。製造業は前回より1ポイント改善のマイナス44、非製造業は4ポイント改善のマイナス22にとどまった。

 大企業、中小企業とも景気が「悪い」と回答する企業の方が依然として圧倒的に多く、いずれも新型コロナの感染が目立ち始めた直後の3月調査のDIの水準まで戻っていない。

 12月の先行きのDIも改善方向だが、大企業・非製造業が1ポイント改善のマイナス11にとどまる。中小企業では非製造業が5ポイントの悪化を見込むなど、まだ慎重な見方も多い。

■人手は過剰 「膨大な失業者」…

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