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 東京証券取引所の売買が停止した問題で、同社の宮原幸一郎社長や関係幹部が1日、記者会見を開いた。主なやりとりは次の通り。

 ――市場への影響は。

 宮原氏「日銀短観などが発表される下半期の初日に取引ができない。米ニューヨーク株式市場の動きを反映した取引があったかもしれない。上場を予定していた会社や、TOB(株式の公開買い付け)期間の会社もある。様々な関係者の皆様にご迷惑をおかけすると痛切に感じた。グループ全体で再発防止策を徹底したい」

 ――経営責任は。

 宮原氏「市場を預かる者として責任を痛感している。徹底的な原因究明を行い、再発防止策に万全を期す。その上で責任の明確化を果たしたい」

 ――なぜバックアップができなかったのか。

 横山隆介・日本取引所グループCIO「テストでは(バックアップの)2号機に切り替わっていた。根本原因は判明していない。(システムの設計や開発を担当した)富士通には早期に解析を進めるよう依頼している」

 ――午後から再開できなかったのか。

 川井洋毅・東京証券取引所執行役員「すでに証券会社から注文を受け付けており、システムを再起動すると注文を全部リセットすることになる。証券会社は通常と異なる対応をとることになり混乱が生じる。投資家にも混乱が生じる。安定的な市場運営ができない。大手証券や外資系証券などにヒアリングし、明日(2日)から通常どおり売買したほうが良いということになった」

 ――証券会社や投資家に損失が出た場合の補償は。

 宮原氏「原因究明のうえ、再発防止策に万全を期すことをまず行いたい」

 ――原因究明と再発防止策のめどは。

 宮原氏「再発防止策について富士通と協議をすでにしている。速やかな対応を図りたい」

 ――富士通への損害賠償は請求するのか。

 宮原氏「市場運営全体に対する責任は私どもにあるので、損害賠償は現時点で考えていない」

 ――東証への一極集中を進めてきた。分散していれば影響は抑えられた。

 宮原氏「一極集中を狙いとしてやってきたのではなく、市場インフラとしての責務を果たすために必要な対応をとろうと進めてきた。収益と公益のバランスをどうとるかは常に大事な問題。前提としては市場運営を安定的に行うことを第一に考えている」

 ――政府がめざす国際金融都市の構想への影響は。

 宮原氏「政府が検討しているなかで、このような事態を起こしてしまい、大変申し訳なく思っている」