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 システム障害で1日の取引が終日停止した東京証券取引所は、2日午前9時から売買を通常通り再開した。日経平均株価は9月30日の終値より109円68銭高い2万3294円80銭をつけて取引が始まり、その後は上げ幅がやや縮小した。午前10時時点では58円64銭高い2万3243円76銭。東証のシステムを使う名古屋・福岡・札幌の各取引所も売買を再開した。

 加藤勝信官房長官は2日の記者会見で、東証と日本取引所グループで徹底した原因究明や再発防止策が行われるように、金融庁が報告徴求命令を出す予定だと明らかにした。加藤氏は「日本取引所グループ、東証において原因究明および再発防止などの策定を行い、金融庁においてその検証をしっかり行う必要がある」と述べた。

 東証は1日朝からシステム障害が発生し、全銘柄の株式売買などが終日できなかった。これを受け、投資信託協会も1日、東証で取引される株式銘柄を主な対象とする投資信託の売買受け付け中止を加盟各社へ指示していたが、再開を受けてこの措置を解除した。

 米ニューヨーク株式市場でダウ工業株平均が9月30日、10月1日と2日続けて値上がりするなど堅調に推移しており、東京市場も取引開始直後から買いが優勢。「システム障害による相場全体への影響はほとんど見られない」(野村証券の沢田麻希氏)という。

 東証の説明によると、障害の原因は、売買システム「アローヘッド」の中で、取引情報などを格納する二つの装置のうち一つが故障したこと。本来はもう一つの装置だけで運用できるようにシステムが自動的に切り替わるはずだったが、作動しなかったという。東証は故障した装置の部品を1日に交換し、取引を再開した。システム障害で全銘柄を終日売買できなくなるのは、1999年に取引をシステム化して以降、初めてだった。(鈴木友里子