拡大する写真・図版ドキュメンタリー映画「血筋」の一場面(C)映画「血筋」公式サイト,2019

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 父と息子の物語を軸に、中国の少数民族・朝鮮族を描いたドキュメンタリー映画「血筋」が3日から関西で公開される。角田龍一監督はこれが第1作。大学在学中から3年がかりで完成させた骨太な作品だ。

 中国朝鮮族自治州で生まれ、10歳で日本へ移住したソンウ。成人を機に、18年間連絡の取れなかった父を捜しに海を渡る。叔父を通じてあっけなく再会を果たした父は、韓国で日雇い労働をしながら借金に追われていた。

 取り繕った「父親らしさ」が崩れていく様子と、噴き出した本音が胸に迫る。「監督としては、父親ぶっている隙を突いたらどんな本質が現れるのか見たいわけです。でもカメラが回っていなかったら、あそこまで深く見つめ続けられなかった」

 金の無心も口論も赤裸々で、ギリギリまでカメラは迫る。父を見たいから映画を作っているのか、映画を作りたいから父を見ているのか。その葛藤にリアリティーが宿るのだという。

 一方で、重苦しくならないよう作り込まれてもいる。血という消せないしがらみを突きつけてくるのに、ユーモラスなうさん臭さに思わず笑ってしまう。「生々しい現実は映画という入れ物に収まりきらないし、映画は日常から離れていることに意味がある。ウソくさくていいから、おもしろいと思わせる方が僕にとっては大切。その境界線を目指したかった」

拡大する写真・図版ドキュメンタリー映画「血筋」の一場面(C)映画『血筋』公式サイト,2019

 朝鮮族の多くは故郷を離れる。…

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