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 加藤勝信官房長官は2日の記者会見で、日本学術会議が新会員として6人を任命しなかった菅義偉首相の対応の見直しを求めているのに対し、「私たちは政府として(任命除外の)判断をした。判断を変えることはない」と述べ、見直しには応じない考えを示した。

 また、菅義偉首相は2日夕、日本学術会議の新会員から6人を除外した対応について、「法に基づいて適切に対応した結果です」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

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 加藤勝信官房長官の2日午後の閣議後会見で、日本学術会議の新会員の任命除外に関する主なやりとりは次の通り。

 ――1983年の参院文教委員会の政府答弁で「総理大臣による会員の任命行為はあくまでも形式的」「推薦された者をそのまま会員として任命する」とある。解釈を変更したのか。

 「当時、そうしたやりとりがあったことは十分承知している。その後、専門的領域での業績のみにとらわれない広い視野に立って総合的、俯瞰(ふかん)的観点からの活動を進めていく必要があるということから、改めてもう1回、推薦の仕方を変えた。そうした経緯の中で今回、日本学術会議から出していただいた推薦名簿をベースに、私どもとして任命を行った」

 ――政府の説明責任が十分果たされていると感じるか。会議の山極寿一・前会長が任命しない理由の説明を求める文書を菅義偉首相宛てに送っているが、回答予定は。

 「現在、事務局で対応を検討している。説明責任については、我々が『これで説明し切っています』という立場ではなく、説明を受ける立場なので、必要があれば、それに応じて対応していくべきものだと思っている」

 ――首相は文書に目を通しているのか。回答するよう指示しているのか。

 「こうした文書は事務局においてしっかり検討した上で、私なりが相談を受け、判断していくことになると思う。その最初の段階である事務局で現在、検討が行われている」

 ――会議の梶田隆章・新会長は、任命されなかった6人の任命を政府に求めるよう会議の総会に提案した。改めて任命することは可能か。今回の人事を見直す考えはないのか。

 「まず一連の流れの中で、もう同じことは申し上げないが、考え方に立って、私たちは政府として判断をさせていただいた。この判断を変えるということはないということであります。その上で、新たに今、(会議側で)検討されているということで、まだ出てきていないので、私どもが『ああだ、こうだ』というのは控えなければいけないと思う」

 ――首相が梶田会長ら会議側と対話する考えは。

 「我々としてしっかり説明していくことは大事だと認識している。その上で首相の具体的な日程について、今、ここで申し上げる状況にはない」