ああ、帰ってきたなあ、と実感する。
新内閣が発足した日、3年余り駐在したバンコクから東京に戻った。ちょうど発表された閣僚に女性は2人。手元のスマホのSNSには、対照的なフィンランドの女性リーダーたちを並べた写真が飛び交う。
ある風景を思い出した。日タイ修好130周年の2017年、約600人もの日本企業の訪問団がバンコクにやってきた。首相府がダークスーツで埋まった。現地代表を含めてほぼ、中高年の日本人男性だ。
拡大する約600人にのぼる日本経済界の訪問団はタイ政府が開発に力をいれる東部経済回廊(EEC)も視察した=2017年9月13日、タイ・ウタパオ空港、吉岡桂子撮影
中国特派員時代にも、北京の人民大会堂で似たような取材を何度もした。念のために言うと、参加者が訪問団にふさわしくないと思っているわけではない。ただ、属性のあまりの偏りに対する違和感と、当事者たちの違和感がなさそうな様子に対する、これまた違和感は忘れがたい。
なぜ、日本の経済界の訪問団は、男子校の修学旅行のような風景になるのか。
働く女性は増えても、参加の対…
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朝日新聞国際報道部