コロナ禍、ご来光でスカッと 淀屋橋で期間限定カフェ
染田屋竜太
【動画】生駒山から昇る朝日を見られる期間限定の「ご来光カフェ」が大阪市中心部でオープンした=染田屋竜太撮影
「日の出を見ながらコーヒーを」。大阪市中央区の川の桟橋に、生駒山から昇る朝日が見られるこの時期だけの早朝営業カフェがオープンした。15回目の今年は新型コロナウイルスの影響で開催が危ぶまれたが、主催者は「朝日を見て気分を晴らして」。7日まで。
「出まーす」。2日午前6時過ぎ、大阪水上バス・淀屋橋港(中央区北浜3丁目)の桟橋でカフェのスタッフが声を上げた。集まった約60人の客の目線は東側の生駒山に。山際から太陽がゆっくり姿を現す様子をスマートフォンで撮った。
門真市の主婦、北中美紀さんは友人と始発電車で来た。「本当にきれい。これまで来たかったのに起きられなかったので、見られて感激」
このカフェは、NPO法人「もうひとつの旅クラブ」が2006年に始めた。メンバーがたまたま、日の出が見られることに気づき、早朝カフェの開店を思い立った。大阪水上バスも協力を快諾した。
この桟橋から生駒山の日の出が見られるのは9月末から10月初めの約1週間だけだ。19年からは「ご来光カフェ実行委員会」が運営してきた。
今年は新型コロナの影響で「中止も覚悟した」と委員長の岩田尚樹さん(55)。だが最終的に、カフェ内で客同士の間隔をとるなどの対策をとって開くことにした。岩田さんは「早起きしてみんなで集まって朝日を見るという特別な体験が、今の社会の重い雰囲気を振り払ってくれれば」と話した。
営業は午前5時半~7時半。入場500円(ワンドリンク付き)。ご来光パフェ(500円)などの軽食もある。問い合わせは実行委(goraiko@tabiclub.org)。(染田屋竜太)
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