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 「核のごみ(原発から出る高レベル放射性廃棄物)」の最終処分場をめぐり、北海道の神恵内(かもえない)村と寿都(すっつ)町が、国の選定プロセスに応募する方針を固めた。2町村長が8日にも表明する。応募すれば2007年の高知県東洋町(その後撤回)以来13年ぶりで、処分場に向く特徴をもつ可能性がある場所を示す「科学的特性マップ」を国が17年に公表してからは初となる。

 国の処分場の選定プロセスは3段階・計20年に及ぶ。第1段階の「文献調査」に応募すれば、2年で最大20億円の交付金が得られる。2町村はいずれも人口減で先行きが厳しいとして、選定に向けた調査で得られる交付金に期待する。

 神恵内村では9月初め、村商工会から応募検討を求める請願が村議会に出された。慎重な意見が出て継続審査とされたが、国が村内で開いた住民説明会で理解が得られたとして、村議全員がメンバーの総務経済委員会で2日、請願を採択した。8日にも開かれる本会議でも採択される見通しで、その後、高橋昌幸村長が応募を表明する方向だ。

 同村は人口約820人で北海道電力泊原発がある泊村に隣接し、原発立地地域として交付金を得る。水産以外に目立った産業がなく、高齢化と人口減も進み、商工会を中心に応募で交付金を得たいとの声が目立つ。

 神恵内村と同じ日本海側の後志(しりべし)地域にある、人口約2900人の寿都町も応募する方針。片岡春雄町長が8月中旬、核のごみの議論に「一石を投じる」と応募検討を表明。人口減による先行き不安に加え、コロナ禍で飲食や観光業が打撃を受けるとして交付金に期待する。

 町長の前のめりな姿勢に対し、住民が反対の署名活動を行うなどしているが、町議会では賛成派の議員が過半数を占める見通しだ。町長は町議会や産業界の意見などを勘案し、8日の町議会全員協議会の後に応募を表明する意向だ。

 北海道では1980年代に処分場誘致を巡って世論が二分され、00年に核のごみは「受け入れがたい」とする条例が制定された。鈴木直道知事は2町村の応募の動きに反対の姿勢だが、法令上、応募に知事の同意は必要ない。2町村は条例にかかわらず、応募手続きを進める方針だ。(伊沢健司、斎藤徹)

「反対言えば、住んでいられなくなる」

 これまで長く応募がなかった国の「核のごみ(原発から出る高レベル放射性廃棄物)」の最終処分場選定プロセスに、北海道の小さな村と町が次々と手を挙げる方針を固めた。共通するのは人口減と過疎で先が見えない閉塞(へいそく)感だ。応募による交付金に期待する声がある一方、核のごみに不安を抱え、「物言えぬ雰囲気」を感じる住民もいる。

 人口約820人の神恵内(かも…

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