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 熊本県南部を中心とした豪雨災害から、4日で3カ月を迎えた。いまも人吉市、球磨(くま)村、八代市、芦北町、あさぎり町の約700人が県内の避難所で暮らす。壊れた家に住み続ける「在宅避難者」もいるが、人数などの実態は自治体もつかめていない。避難が長期化するにつれ、被災者の生活状況の把握と継続的な支援が課題になっている。

 災害対策基本法は、避難所に身を寄せる被災者のほか、やむを得ない理由で避難所以外で過ごす被災者にも必要な生活物資や情報を届ける努力をするよう、自治体などに求めている。

 熊本県が「在宅避難者の可能性が高い」としているのは1日現在、人吉市と球磨村の計611人。避難所で配る弁当を自宅などから取りに来る住民を数えた。

 ただ、全半壊した住宅は約4500棟。一方、仮設住宅や公営住宅などへの入居や、その手続きが完了したのは775戸で、自宅にとどまったり、親族宅などに身を寄せたりする被災者も多くいるとみられる。県避難所等支援室の担当者は「(避難所以外に避難者が)どこに何人いるかもわからない」と話す。

 戸別訪問で生活状況の調査を始めた自治体もある。

 球磨村は7~8月、全1447世帯のうち孤立などでたどり着けない集落を除く6割を訪問し、生活状況を聞き取った。時間が経つにつれ、生活習慣病の悪化や気持ちの浮き沈みを訴える声が増えているという。村の担当者は「時間が経てばニーズも変わる。定期的に訪問して必要な支援を届けたいが、日ごとに移動して所在がつかみにくい被災者もいる」と対応の難しさをにじませる。

 人吉市は避難所にいない高齢者や妊婦らを訪ね、要望を聞き取った。さらに広く被災者の生活状況を調べるため、罹災(りさい)証明書の申請をしていない世帯への調査も検討している。

 今回の豪雨では、熊本県で65人が死亡、2人が行方不明になった。大分、長崎、福岡、鹿児島の各県をあわせ九州で77人が死亡。全国での死者は84人にのぼった。(棚橋咲月、安田桂子)

2階で寝起き 1階まだ泥が

 7月の記録的豪雨で被災した熊…

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