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 東日本で夏を過ごしたタカが、次々と東南アジアへ向けて旅立っている。その通り道となる東京都青梅市の「梅の公園」はこの時期、計1500羽ほどが上空を通過するため、日本野鳥の会奥多摩支部のメンバーや愛鳥家らが観察に訪れ、にぎわいを見せている。

 梅の公園一帯は多摩川右岸の河岸段丘にある急傾斜地で、北からの風で上昇気流が発生する。関東や東北を旅立ったタカはこうした気流に乗って何度も高度を上げ、南方へ向かう。サシバは台湾、フィリピンまで渡る。多数のタカが悠然と旋回、上昇する「タカ柱(ばしら)」を見ることができる日もある。

 観察できるのは9~10月の2週間ほど。同支部によると、今季は「渡り」に適した好天の日が少なかったが、4日間雨が続いた後に秋晴れとなった9月28日はサシバ366羽、ハチクマ4羽、ノスリ1羽が確認された。翌29日もサシバが215羽、30日も149羽と連日3桁に達した。ほぼ例年並みという。

 同支部による観察は22年目。コロナ禍のため今年は公開観察会はせず、支部会員が4日まで観察を続ける。それでも愛鳥家や小学生たちが観察に訪れる姿も見られ、同支部事務局長の荒井悦子さん(55)は「公園が定点観察のポイントとして知られるようになり、関心層が広がったと感じる」と話す。(森山浩之)

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