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 正倉院宝物の精巧な模造の数々を紹介する特別展「よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技―」(朝日新聞社など主催)が3日、名古屋市中区栄3丁目の松坂屋美術館で始まった。重要無形文化財保持者(人間国宝)らによる熟練の技と最新科学を駆使し、宝物の材料や技法も忠実に再現している。

 正倉院宝物を代表する優品を8年がかりで再現した「模造 螺鈿紫檀五絃琵琶(らでんしたんのごげんびわ)」など、よりすぐりの約70件を展示。製作過程を記録した映像もあり、継承された伝統技術を間近に見ることができる。

 西川明彦・宮内庁正倉院事務所長は「地方巡回は正倉院宝物の現物ではできないが、模造品でかなえることができる」と話す。1946年に始まった正倉院展は戦争で疲弊した国民を励ますことがきっかけだったとされ、「新型コロナウイルス禍で文化自体がどうなるのかという今、(展覧会を)やる価値がある」と語った。

 11月23日まで。会期中無休。問い合わせは松坂屋美術館(052・264・3611)へ。(小林裕子)

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