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 結核にかかっていると判明した患者の数が、昨年に比べて1割あまり少ないことがわかり、「新型コロナウイルス感染症の影響ではないか」と疑われている。だが、結核で亡くなる人はむしろ増える恐れがあるという。どういうことなのか。特に、発症する割合が高い高齢の人はどんなことに注意すべきなのか。

受診控えなどが影響した可能性も

 結核は、結核菌に感染することで肺炎などが起きる病気だ。結核菌は患者のせきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)に含まれ、細かい飛沫核となって空気中に飛び散る。これを吸い込むことで感染する。

 とはいえ、健康な人であれば免疫の働きで菌を抑えこむことができ、結核を発症するのは感染した人の1~2割といわれる。

 結核予防会結核研究所疫学情報センターのデータ(月報)によると、今年1月から7月にかけて登録された患者は6392人。前年の同じ時期に比べて16%少ない。新型コロナへの対策としてマスクをしたり、身体的な距離をとったりしたことで、感染が減ったようにも見える。

 しかし、結核研究所の加藤誠也所長は「受診控えや健診の中止などで診断に至っていない影響の方が大きいのでは」とみている。

 結核患者の多くは高齢者だ。65歳以上が7割近くを占め、ほぼ半数が75歳以上とされる。若いころ感染した菌が加齢による免疫機能の低下で活発化し、発症することが多いとされる。

 すぐには発症しにくいので、仮に感染が減ったとしても、今年の数値に表れるとは考えにくい。実際の患者は例年とさほど変わらない一方、コロナを恐れて受診をしないなどして、診断されていない人が多い可能性が高いという。

 センターの別のデータによれば、1~6月に定期健診で見つかった患者は前年比で27%減った。コロナのせいで健診を中止・延期する例が全国で相次いだ影響とみられる。また、保健所が結核患者と接触した人を調査して判明した患者は37%減っていて、保健所がコロナ対応に追われ、結核にまで手が回っていないことが推定されている。

 診断が遅れることは、他人にう…

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