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 日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人が任命されなかった問題は、研究者から厳しい批判が起きている。学術会議とはどのような存在で、今回の問題点は何なのか。10年以上にわたって会員を務めた教育学者の佐藤学・学習院大学特任教授に聞いた。

さとう・まなぶ 1951年生まれ。教育学者。学習院大学特任教授、東京大学名誉教授。日本教育学会元会長。2003~14年に日本学術会議会員で、第1部(人文・社会科学)の部長も務めた。著書に『学校改革の哲学』『米国カリキュラム改造史研究』など。

 ――日本学術会議はどういう組織なのでしょうか。

 私は、2003年から14年まで11年にわたり会員でした。08年以降は第1部(人文・社会科学)の副部長と部長も務めました。

 学術会議は1949年設立で、日本学術会議法は教育基本法や国立国会図書館法と並び、前文をもつ理念的で特別な法律です。その前文には「日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立つて、科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命とし、ここに設立される」とあります。

 04年の法改正で、学術会議の性格はそれまでと大きく変わりました。(小泉政権下の)当時は省庁再編の議論が盛んで、保守的な政治家から政治的な団体だと色眼鏡で見られていた学術会議にとっては存続の危機でした。それまでのように、科学者の総意を結集する「学者の国会」から、省庁とも連携し科学者の立場からの政策提言を行う役割と約70万人の科学者コミュニティーの代表性を兼ね備えた「国立アカデミー」に姿を変えました。

 会員の選出方法も変わり、それまでは各学会が選挙などで会員を選んで推薦していましたが、会員が研究者の業績と実績を調べて選考して推薦する選出方法に変わりました。会員による推薦に基づいて首相が任命する形式は現在まで続いています。

 ――「学問の自由」を守る組織としての性格もあるのでしょうか。

 日本学術会議法第3条に「独立…

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